2009.12.13 18:59 更新
宗谷本線――最果ての道⑥/抜海丘陵、幻の利尻島(北海道)
宗谷本線で最も有名な景勝地は、終点・稚内を目前にした抜海駅を出る時だ。内陸を北上し続けた鉄路が、初めて日本海と出会う。天気が良い日は、彼方に利尻山の美しい姿を望めるのである。SL時代からの撮影名所であり、現在もこの地を目指す"鉄"は多い。
とはいえ――筆者が乗り合わせた大晦日は、当然というべきか暴風雪だった。特に風がすさまじく、ひたすら白一色だったのが、抜海の丘陵地だけは雪が無い。地吹雪であらかた飛ばされてしまうのである。無論、利尻島など何処にあるのか見当もつかない。
とはいえ極寒の風雪の中、むき出しの熊笹や潅木が広がる眺めは、ある意味迫力ものだった。安全のため、運転士に保線員までが加わって前方を注視する中、列車は最北端を目指して最後の力走を見せる。
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(写真上) 宗谷本線の抜海駅は、木造駅舎としては日本最北端。稚内からの上り列車とすれ違う
(写真下) 利尻島を望む好スポットも、真冬は灰一色...。強風のあまり、丘陵は積雪がほとんど無い。乗り込んだ保線員が、安全確認に神経をすり減らす。